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経営

先行者利益とは

はじめに

先行者利益とは、まだ誰も参入していない新しい市場を開拓し、市場のシェアを勝ち取ってリーダーとなることで得られる利益のことを表します。
その商品分野の代名詞として呼ばれることも度々あります。

例)商品分野 → 商品名
絆創膏 → バンドエイド
ロボット掃除機 → ルンバ
食品用ラップフィルム → サランラップ

先行者利益は大きい?

かなり大きいです。
なぜ大きいかを説明する前に、競争地位についてまず説明します。
業界の競争地位として4種類の地位に分類されます。

1.リーダー
業界トップの企業
例)トヨタ自動車

2.チャレンジャー
リーダーに次ぐシェアを占めるグループ
例)日産自動車など

3.ニッチャー
特定の市場を狙って独自の地位を築いているグループ
例)スズキ自動車など

4.フォロワー
リーダーの真似をしながら追随していくグループ
例)マツダ自動車など

これらがどういった競争戦略を取っていくのかを理解することで、先行者利益の大きさを説明することができます。

 

競争地位別の戦略

1.リーダー
・市場拡大
幅広い品ぞろえ(フルライン戦略)を行い、市場の拡大を行う。

・同質化
他社が差別化を図ってきた際に、同等のものを提供する。
経営資源も豊富にあるため、真似しているだけで勝つことができる。

2.チャレンジャー
・差別化
新たな価値を創造して、リーダーとの差別化を図る。

3.ニッチャー
・集中
リーダーが力の入れていない分野に経営資源を集中させ、シェアを勝ち取る。
特定のニーズに対して1位を目指す。

4.フォロワー
・協調
リーダーと協調していく。ニッチャーへの展開も視野に入れる。

 

ここで、リーダーの戦略に対して注目すると、
一度幅広い品ぞろえを行って市場を拡大すれば、市場が大きくなるにつれてシェアNo.1のリーダーの収益も上がっていきます。
また、チャレンジャーが差別化を図って、様々な商品を開発したとしても、それを模倣することによってシェアを維持することが可能となります。
ですので、チャレンジャーとしては、真似できないような差別化を行う必要が有ります。

 

最近で言えば、Youtubeに例えるとわかりやすいかもしれません。
色んなYoutuberが出てきてYoutubeが世間に認知されてきた時、Youtube初期から参入していたヒカキンさんは、
新しい動画をアップロードしなくても再生数が上がっていったはずです。

そして、他のYoutuberが面白い企画を考えたとしても、同様の企画をブランドイメージが確立している自分のチャンネルでやれば、
一定の再生数を獲得できるという無双状態になるわけです。

 

おわりに

新しい市場でリーダーになることは非常に難しいですし、それには一定のブランド力や発信力が必要です。
しかし、市場を開拓した旨味を最大限に味わうことができます。

それではお読みいただき、ありがとうございました。

阪本翔太

阪本翔太

奈良県の中小企業診断士。 地方でがんばる人をITで後押ししたい。

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