目次
背景
先日、とある企業様とクラウドサーバ化について打ち合わせをしました。
その企業様は、自社でサーバを保持しており、もうすぐサーバOSのサポートが切れるため、
サーバリプレイスを検討しているとのことでした。
その際に私が「クラウドサーバの方が良い」と、ご提案してきた内容を共有致します。
サーバの種類について
まずサーバの種類についてですが、大きく分けて2種類が存在します。
・オンプレミスサーバ
・クラウドサーバ
オンプレミスサーバというのは、自社内で物理的に設置しているサーバのことで、サーバを自社運用することを指します。
クラウドサーバというのは、クラウドサービス事業者が管理しているサーバのことで、
データセンターにあるサーバを間借りして、インターネット経由でサーバを利用します。※サービスによっては間借りではなく、専有も可能です。
オンプレミスとクラウドの比較
以前勤めていた会社では、オンプレミスとクラウドの両方を利用しておりましたので、
それぞれの良い部分と悪い部分を経験しました。
色んなサイトにて、比較されていると思いますが、
特に私が重要だと思う部分をピックアップしました。
オンプレミスサーバ | クラウドサーバ | |
初期費用 | 高い | 安い |
サイジング(スペック変更) | 難しい | 易しい |
利用開始のリードタイム | 長い | 短い |
運用負荷 | 高い | 低い |
障害復旧までの時間 | 明確 | 不明確 |
費用体系 | 固定費 | 変動費(従量課金) |
冗長性 | 低い | 高い |
テスト環境の構築 | 難しい | 易しい |
災害の影響 | 大きい | 小さい |
海外との通信 | 遅い | 速い |
「クラウド」という言葉が世の中に出始めた当初は、
ただ単にサーバを 自社 ⇒ データセンター に移すことをクラウド化と言っていましたが、
昨今ではクラウド化するメリットが他にも出てきました。
クラウドサーバの方が良い4つの理由
まずは経営者目線でコスト・事業継続性の観点からお話しします。
- コストについて
クラウドは上手く構築できれば、コストパフォーマンスが良いです。
※「上手く」というのがミソです
オンプレミスと違って、クラウドは利用した時間分だけ費用が発生する従量課金制です。
例)
06:00 ~ 24:00の間しか利用しないサーバであれば、
00:00 ~ 06:00の間は停止させておくことで、費用を抑えることが可能です。
コスト削減方法については色々な方法があるので、また別の記事でご紹介します。
- 事業継続性について
クラウドサーバは、全国各地に点在しているデータセンターを利用しており、
地震などの天災が発生して、一部のデータセンターが利用できなくなったとしても、
他のデータセンターと連携しているため、データが消失することはないですし、
上手く構築すれば、システムが止まることもないです。
それに比べて、オンプレミスサーバの場合は、もし自社が被災した際に、
サーバが水没してデータ復旧不可、事業継続不可ということになりかねません。
次に、IT担当者目線で開発・保守運用の観点からお話しします。 - 開発について
まず、開発環境の立ち上げが容易ですので、すぐに開発に取り掛かれます。
また、開発途中に解消できないエラーが発生した場合は、再構築が容易ですし、
途中の状態でバックアップを取得しておけば、途中の状態から容易にやり直せます。
また、バックアップより新たにサーバを構築することができるので、
冗長構成を組むのが容易です。 - 保守運用について
クラウドサーバは、ハードウェアの管理をする必要がないので、
急にハードウェアが故障したからと言って、休日夜間に出社することも無くなります。
また、データベースの機能だけを利用するようなサービスもあるので、
OSの管理をしなくて良いケースもあります。
(今まで幾度となくOSのサポート切れに悩まされました…。)
↓参考:AWSマネージドサービスについて
https://aws.amazon.com/jp/managed-services/
実際、こんなケースに悩まされている方も少なくないと思います。
・ハードウェアの故障で、休日に出社しなければいけなくなった。
・サーバOSのサポートが何台も一斉に切れるため、対応が大変。
・OSに脆弱性が見つかった為、緊急で全サーバに更新対応しなければいけない。
あまり金額に換算されることは無いですが、
上記に対応するためのIT担当者の運用コストは馬鹿になりません。
運用保守作業から解放され、ITを事業拡大に利用していくべきだと思います。
まとめ
中小企業の方は、IT担当者がいないというケースも多いと思います。
企業の方は事業に専念し、クラウドを用いてITに関する負担を減らしましょう。
むしろ、稼働しているサーバ数が少ないのは有利ですので、
思い切ってクラウドサーバ化してはいかがでしょうか?
また、IT担当者の方は、技術者たるもの最新技術を扱えるようになりましょう。
新しい技術を用いて、楽に仕事をしましょう。
幾つかクラウドサービスがある中で、私がAWSを選ぶ理由は、また別の記事でご紹介します。
ありがとうございました。