目次
記事説明
この記事では、「Migration & Transfer」分野の重要なサービスである、
AWS Snow Family(Snowball Edge)について説明します。
↓Migration & Transferの重要なサービス一覧
・AWS Application Discovery Service
・AWS Server Migration Service
・AWS Snow Family
・AWS DMS
↓参考:【AWS Black Belt Online Seminar】AWS Snowball Edge
https://d1.awsstatic.com/webinars/jp/pdf/services/20180322_AWS-BlackBelt_SnowballEdge.pdf
実施プロセスのおさらい
移行の実施プロセスのおさらいです。
ディスカバリー ・・・ 移行対象機能の洗い出しなど
↓
設計 ・・・ 計画、手順設計、作業見積もりなど
↓
変換 ・・・ ネットワーク、アプリケーションの実装、単体テストなど
↓
移行 ・・・ パイロットテスト(受け入れテスト)、リリース準備など
↓
運用 ・・・ プロビジョニング、利用者研修、インシデント対応など
↓
最適化 ・・・ 移行後の評価と最適化、継続的なアップデートなど
変換・移行のフェーズにおいて、利用できるサービスが
「AWS Snowball」「AWS Snowball Edge」となります。
AWS Snowball Edge概要
概要としては、「ハードウェアを用いてオンプレミスのデータをAWSに移行する」サービスであり、
Snowballとの主な違いは、下記になります。
・データ容量が100TB(実質82TB)
・データの暗号化をクライアント側で行わずにEdge側で行う
・コンピューティング機能を保持しているので、クライアント端末側のスペックは不問
・ローカルストレージとして利用可能
引用元:https://d1.awsstatic.com/webinars/jp/pdf/services/20180322_AWS-BlackBelt_SnowballEdge.pdf
Snowball Edgeは、Snowballと同じく、東京リージョンではPrivate Previewとなっております。
Snowball Edgeの価格は、下記の通りになっています。
100TBのアプライアンス ・・・ $300
Snowball Edgeアプライアンスへのデータ移行方法
大まかな流れとしては、Snowballと同様で、下記となります。
1.AWSコンソールでSnowballのジョブを作成する
2.届いたSnowball Edgeアプライアンスをネットワーク接続する
3.クレデンシャル情報(アンロックコードとマニフェスト)をコンソール画面からダウンロード
4.Snowball Edge Clientを用いてアプライアンスにデータ転送する
5.Amazonにアプライアンスを返却する
6.S3にデータが保管される
※引用元:https://d1.awsstatic.com/webinars/jp/pdf/services/20170614_AWS-BlackBelt_snowball.pdf
「4.Snowball Edge Clientを用いてアプライアンスにデータ転送する」の
Snowballデバイスへのデータの書き込み、読み出しは、
専用のクライアント(S3 Adapter)から行います。
また、ファイルインターフェースとして、NFSクライアントからマウントすることが可能です。
<補足>
転送速度 : NFSクライアント < S3 Adapter
最大ファイルサイズ : NFSクライアント(150GB) < S3 Adapter(5TB)
Snowball Edgeのベストプラクティス
下記については、Snowballのベストプラクティスと同じなので、以前の記事を参考にしてください。
1.転送を可能な限り並列化する
2.転送ファイルが小さすぎないかを確認する
3.アプライアンスとやりとりしたファイルの整合性を確認する
他に違う部分で言えば、下記の2点が挙げられます。
4.オブジェクトの自動展開を利用する
Snowballの場合はS3にアップロードされる際に、オブジェクトは圧縮されたままでしたが、
Snowball Edgeの場合は、自動的に展開することが可能です。
※ただし、1つのアーカイブに含めるファイルは10,000程度までが推奨です。
5.まず1台Snowball Edgeを発注し、実環境で性能測定を行う
基本性能の環境測定後、移行するデータ容量、移行期間の要件に合わせて
データを適切なセグメントに分割し、必要な台数を発注します。
まとめ
AWS Snowballと同じく、まだ東京リージョンでは条件次第でしか利用できませんが、
クラウドマイグレーションにおいてデータ転送は必要不可欠なので、
早々に利用できるようになることを期待します。
Snowball EdgeとSnowballの違う点で、ローカルストレージとして用いることができるのですが、
ユースケースとしては、1年以内にクラウドマイグレーションを検討している場合とかですかね。
それでは、お読みいただきありがとうございました。